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バッファロー

その日は夜明け前からサバンナに入りました。空気はまだ冷たく、乾いた草の匂いの奥に、土と獣の混じる重たい気配が残っている時間帯です。バッファローは早朝と夕暮れに動くことが多く、日中の強い日差しの下ではあまり姿を見せません。
遠くに黒い塊が見え、双眼鏡を覗くと、群れの外れに一頭だけ、少しこちらに体を向けて立っていました。

この距離感が重要です。
バッファローは「ビッグファイブ」の一角で、ライオンよりも人を殺していると言われるほど危険な動物です。群れを守るためなら、躊躇なく突進してきます。だから近づきすぎない。けれど、遠すぎても彼らの存在感は写らない。そのぎりぎりの線を、何年も旅をしてきた感覚で測ります。

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