エーデルハーツ

Custom WordPress Support & Development

業務改善はWordPressでいい?向いているケース/向いていないケース【現場目線】

おはようございます!埼玉県川越市を拠点に、WordPressのカスタマイズやプラグイン開発を行っているエーデルハーツです。

「業務改善はWordPressでいけますか?」

この質問、かなりの頻度で聞かれます。

結論から言うと、ほとんどの業務改善はWordPressで対応可能です。
ただし、すべてをWordPressでやるのが正解とは限りません。

WordPressで“正解だった”ケース

予約システムは、ほぼすべて成功

これまで、さまざまな業種のWordPressサイトに予約システムを導入してきました。
多くは自作のカスタマイズや専用プラグイン開発で対応しています。

予約システムは、

  • 導線がWebサイトと直結している
  • 管理画面での運用が分かりやすい
  • 既存サイトに“後付け”しやすい

といった理由から、WordPressとの相性が非常に良いです。
実際、売上アップと運営負担の軽減という形で効果が出ています。

会員サイトとして稼働するシステム

予約システム以外でも、会員サイトとして稼働する仕組みはWordPressと相性が良いです。

  • ログイン管理
  • 会員向けページの制御
  • 投稿・履歴管理

など、CMSとしての強みを活かせる構成は、開発・運用コストのバランスが取りやすいのがメリットです。

WordPressが“向いていない”ケース

パフォーマンスが最重要なサービス

表示速度・リアルタイム性・拡張性を強く求めるサービスでは、WordPressよりも専用のWebアプリ構成が向いています。

たとえば、私が関わっている「某地図共有サイト」では、以下の技術スタックを採用しています。

レイヤー 技術 狙い
フロントエンド Next.js(React / TypeScript) 高速描画・UXの最適化
地図 Leaflet / ヒートマップ 大量データの可視化
バックエンド Supabase(PostgreSQL / Auth / Storage) スケーラビリティ・認証
API Supabase Edge Functions サーバーレスで拡張

このクラスのパフォーマンス要件では、WordPressに寄せない判断が現実的です。

将来SaaS化を見据えた案件

※ ここでいうSaaS(Software as a Service)とは、自社用のシステムとして作るのではなく、不特定多数のユーザーに向けて「サービス」として提供・運営する形態のことを指しています。

将来的にユーザー数が増え、負荷や機能追加に耐えられる設計が求められる点が、通常の業務システムとの大きな違いです。

将来SaaSとしてスケールさせたい場合、WordPressで作り込んでから別基盤へ移行すると、二重投資になりやすいという現実があります。

ただし、WordPressでMVP(最小構成)を作って検証し、

  • 実際の運用で課題を洗い出す
  • 必要な機能を実験的に追加する

という進め方は、失敗しづらい設計でもあります。
予約サイトや会員限定システムでは、特にこの進め方が有効でした。

WordPressに“無理やり寄せない”実務判断

管理画面で頑張るより、APIで連携した方が現場が楽なケース

業務改善というと、「WordPressの管理画面の中で完結させる」設計を想像されがちですが、必ずしもそれが現場にとって最適とは限りません。

たとえば、データの集計や加工、他システムとの連携が中心の業務では、WordPressの管理画面で一覧・検索・集計のUIを作り込むよりも、REST APIとしてデータを外部に提供した方がシンプルで運用しやすいケースがあります。

実際に私は、WordPress側にREST APIを実装し、外部から必要なデータを取得して集計・加工する構成を選んだことがあります。

このとき利用したのが、GAS(Google Apps Script)です。GASは、GoogleスプレッドシートやGmailなどと連携できるスクリプト実行環境で、定期集計・レポート作成・通知処理などを自動化するのに向いています。

この構成にすることで、

  • WordPress側は「データの保管・提供」に専念
  • 集計・レポートはGAS+スプレッドシートで柔軟に対応

という役割分担ができ、管理画面に複雑な集計機能を無理に実装せずに済みました。

「WordPressで全部やる」のではなく、「WordPressはデータのハブとして使い、得意なツールに処理を任せる」という考え方も、実務ではかなり有効です。

クライアントへの説明で意識していること

基本的には「WordPressでできます」とお伝えします。
ただし同時に、

  • WordPressは汎用性が高い
  • その分、性能面では不利になるケースがある

という前提も正直にお話しします。

性能が重要な場合は、最初からWordPress以外でいきましょう。

判断に迷ったときのチェックリスト

チェック項目 YesならWordPress向き Noなら別基盤を検討
既存サイトがWordPressか 導入コストが低い 専用アプリの検討
管理者がWP管理画面に慣れているか 運用しやすい 専用UIの検討
パフォーマンス要件が厳しいか 小規模なら可 専用基盤が無難
将来SaaS化するか MVPならWP可 最初から別基盤

まとめ:WordPressは“最適解の一つ”

WordPressは非常に強力な選択肢ですが、唯一の正解ではありません。

「WordPressでいくか/別基盤にするか」を要件と将来像から判断することが、プロの仕事です。

エーデルハーツでは、WordPressありきではなく、やりたいこと・性能要件・将来の展開をヒアリングした上で、最適な構成をご提案しています。

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