WordPressの画面が突然「真っ白」になったとき

昨日まで普通に表示されていたのに、ある日サイトを開いたら画面が真っ白で何も表示されない。WordPressを運営していると、ある日突然こうしたトラブルに見舞われることがあります。エラーメッセージすら出ないため、何が起きたのかわからず焦ってしまう方も多いはずです。最近は完全な真っ白ではなく、「このサイトで重大なエラーが発生しました」という一文だけが表示されるケースも増えていますが、原因と対処の考え方は同じです。

この記事では、WordPressが真っ白になる主な原因と、初心者でもまず試せる対処法、そして技術的な切り分け方法までを順に解説します。慌てず復旧するための手順を知っておきましょう。

真っ白なノートパソコンの画面に驚き困惑する人物

WordPressが真っ白になる主な原因

真っ白な画面は「ホワイトスクリーン・オブ・デス(WSOD)」とも呼ばれ、多くの場合PHPの致命的なエラーでプログラムが途中で止まっている状態です。よくある原因は次のとおりです。

  • プラグインの更新や追加による競合・エラー
  • テーマの不具合や編集ミス(functions.php など)
  • PHPのメモリ上限オーバー
  • WordPress本体やPHPバージョンの非互換
  • サーバー側の不調・設定変更

ポイントは、「直前に何をしたか」を思い出すことです。更新・プラグイン追加・コード編集の直後なら、その操作が原因である可能性が高くなります。

症状別:WordPressが真っ白なときに最初に疑う場所

同じ「真っ白」でも、どこが白くなっているかで疑う場所が変わります。私たちが受けるご相談では、原因はプラグインがいちばん多い印象です。まずは次の表で、ご自身の症状に近いものを探してください。

症状 まず疑う原因 最初の一手
表側も管理画面も真っ白 プラグイン・テーマのPHPエラー FTPでプラグインを一括停止する
表側だけ真っ白(管理画面には入れる) テーマ、表側だけで動くプラグイン、キャッシュ キャッシュ削除→プラグインを1つずつ停止
管理画面だけ真っ白 管理画面用のプラグイン、メモリ不足 エラーログを確認する
「このサイトで重大なエラーが発生しました」と出る プラグイン・テーマのPHPエラー 管理者宛のメール(リカバリーモード)を確認する
更新ボタンを押した直後に真っ白 更新したプラグイン・テーマ、PHPとの非互換 直前に更新したものを停止する
サーバーのPHPバージョンを変えた直後 古いプラグイン・テーマが新しいPHPに未対応 PHPを元のバージョンに戻して切り分ける

まず試したい対処法(管理者向け)

専門知識がなくても試せる対処から始めましょう。

  • ブラウザのキャッシュを消して再読み込みする
  • 管理画面(/wp-admin)に入れるか確認する
  • 直前に更新・追加したプラグインを思い出す
  • キャッシュ系プラグインを使っている場合はキャッシュを削除する

もし管理画面には入れる場合は、プラグインを一つずつ停止して、どれが原因かを切り分けられます。停止して表示が戻れば、そのプラグインが原因です。

「サイトで技術的な問題が発生しています」メールが届いていないか確認する

WordPressには、致命的なエラーが起きると管理者のメールアドレスへ「サイトで技術的な問題が発生しています」という件名のメールを送る仕組み(リカバリーモード)があります。メールには、原因と思われるプラグインやテーマの名前と、特別なログイン用リンクが書かれています。このリンクからログインすると、エラーの原因を止めた状態で管理画面に入れるため、問題のプラグインを無効化するところまでは、FTPを使わずに進められます。

ただ、実際のご相談では、このメールが届いていても意味がよくわからず、そのままになっているケースが多い印象です。メールの内容を確認するより先に、「サイトが表示されない」と私たちへ連絡をいただくことも少なくありません。サイトが真っ白になったら、まず管理者メールの受信箱(迷惑メールフォルダも)を確認してみてください。依頼する場合も、このメールを転送していただくと原因の特定が早くなります。

なお、リンクには有効期限があり、管理者のメールアドレスが古いままだと受け取れません。普段から、管理者メールアドレスが実際に読める宛先になっているかを確認しておくと安心です。変更の手順は管理者メールアドレスを確認メールなしで変更する方法で解説しています。

原因を切り分ければ、多くは元に戻せる

WordPressの真っ白は多くがPHPの致命的エラーで、原因はプラグイン・テーマ・メモリ・バージョン非互換が中心です。まずは直前の操作を思い出し、管理画面に入れるならプラグインの切り分けを試します。ここからは、管理画面にも入れない場合の技術的な対処を解説します。

拡大鏡でWordPressエラーの原因を調査するエンジニア

技術的な原因の切り分け方法

管理画面にも入れないときは、サーバー(FTP / ファイルマネージャー)から作業します。

1. エラー内容を表示させる

wp-config.php の WP_DEBUG を true にすると、真っ白だった画面にエラーの詳細が表示され、原因のファイルや行が特定できます。本番では確認後に必ず false へ戻します。

公開中のサイトでエラーの詳細を画面に出すと、訪問者にもファイルの場所などが見えてしまいます。本番では、画面には出さず、ログファイルに記録する設定のほうが安全です。wp-config.php の「編集が必要なのはここまでです」の行より上に、次のように書きます。

エラーは wp-content/debug.log に記録されます。確認が終わったら設定を元に戻し、debug.log も削除してください。残しておくと、外部から読まれるおそれがあります。サーバーの管理画面からPHPのエラーログを見られる場合は、そちらを使う方法もあります。

2. プラグインを一括で止める

FTPで wp-content/plugins フォルダの名前を一時的に変更すると、全プラグインが無効化されます。表示が戻れば、原因はプラグインです。フォルダ名を戻し、一つずつ有効化して特定します。

3. テーマを既定テーマに戻す

テーマが原因と疑われる場合は、デフォルトテーマ(Twenty系)に切り替えて切り分けます。functions.php を直前に編集していたなら、その変更が原因の可能性が高いです。

4. メモリ上限を引き上げる

メモリ不足が原因なら、wp-config.php に define(‘WP_MEMORY_LIMIT’, ‘256M’); を追記して改善することがあります。改善しない場合はサーバー側の制限も確認します。

5. サーバーのバックアップから戻す

原因が特定できない、または急いで表示を戻したい場合は、レンタルサーバーの自動バックアップから、真っ白になる前の日付に戻す方法もあります。エックスサーバーやさくらのレンタルサーバーなど、多くのサーバーには管理画面から復元できる機能があります。ただし、戻した日付以降の投稿やお問い合わせのデータは消えてしまうため、どの日付に戻すかは慎重に選びます。ファイルとデータベースを別々に戻せるサーバーも多いので、迷ったら先にご相談ください。

実際にあった復旧事例:プラグイン更新で2サイトが同時にダウン

ここで、私たちが実際に対応した事例を紹介します。2026年5月下旬、運用していた2件のサイトが同時に「重大なエラー」で停止し、表側だけでなく管理画面にもログインできなくなりました。突然のことで、ご相談をいただいた時点ではかなり慌てておられました。

サーバー側でエラーログを確認すると、画面の裏側では次のようなPHPの致命的エラーが発生していました。

Warning: require_once(.../shortcodes-ultimate/freemius/start.php): Failed to open stream: No such file or directory

原因は、人気プラグイン「Shortcodes Ultimate」の配布バージョン(7.5.1系)に不具合が混入し、必要なファイルが欠落していたことでした。WordPress公式フォーラムでも同じ報告が相次いでおり、のちに修正版7.5.3で「freemiusフォルダが無い問題を修正」と明記されたことで裏付けが取れました。つまり、自分のサイトでの操作ミスがなくても、プラグイン側の不具合で真っ白(重大なエラー)は起こり得るということです。「何もしていないのに壊れた」というのは、思い込みではなく実際にあり得ます。

復旧は、まさに本記事で解説した手順そのものでした。FTPで接続し、問題のプラグインフォルダ(shortcodes-ultimate)をリネームして無効化したところ、サイト表示はすぐに復旧。その後、修正済みの最新版を再インストールして有効化しました。対象サーバーはロリポップとさくらのレンタルサーバーでしたが、対処の考え方はどの環境でも共通です。

このときの調査から復旧までの詳しい記録は、Shortcodes Ultimateの更新で重大なエラーが出た時の復旧手順にまとめていますので、あわせてご覧ください。

なお、同じプラグインの更新でも、画面は表示されるのに特定の機能だけ動かなくなるケースもあります。アコーディオンが動かなくなった際にエラーを切り分け、旧バージョンへ安全に切り戻した事例は、プラグイン更新後の不具合を切り分けて旧版に戻したトラブル対応記録で解説しています。

再発を防ぐために

真っ白トラブルの多くは更新前のバックアップとテスト環境があれば、被害を最小限にできます。いきなり本番を更新せず、ステージングで確認してから反映する運用が安全です。日頃の備えについてはWordPressの保守費用と選び方もあわせてご覧ください。

自分で直せないときは:依頼時に伝えることと費用の目安

手順を試しても戻らない、またはサーバーの操作に不安がある場合は、無理に触り続けず専門家に任せるほうが結果的に早く、安く済みます。依頼するときは、次のことを伝えると原因の特定が早くなります。

  • いつから真っ白になったか(日時がわかればなお良い)
  • 直前にした操作(更新・プラグインの追加・コード編集・サーバーの設定変更など)
  • 表示されているメッセージ(「重大なエラー」など)
  • 「サイトで技術的な問題が発生しています」メールの有無
  • 利用しているレンタルサーバーと、管理画面・FTPのログイン情報があるか

私たちEdel Heartsの場合、真っ白・重大なエラーのご相談は多くが当日中に復旧しています。費用は原因によって幅があり、3,000円ほどで済むものから30,000円ほどかかるものまでが目安です。原因が複数重なっている場合や、改ざんなどが絡む場合は、数日かかることもあります。

まとめ:原因の切り分けが復旧の近道

WordPressの真っ白は、プラグイン・テーマ・メモリ・バージョンのどれが原因かを切り分けることで多くは復旧できます。ただし、原因が特定できない、復旧操作が不安、バックアップが無いといった場合は、無理に触ると状況が悪化することもあります。

私たちEdel Heartsは、累計500件を超えるトラブル対応の実績を持つWordPress専門チームです。他社制作・ログイン情報が不明なサイトの復旧にも対応しています。早く・確実に直したい場合は、お気軽にご相談ください。

この記事を書いた人

矢部 敦

矢部 敦合同会社Edel Hearts 代表

WordPress専門の開発会社を経営。プラグイン開発・カスタマイズ・保守を専門とし、18時間におよぶUdemyのWordPress講座を開講。出典付きで回答するAIチャットボット「Edel AI Hybrid Chat」開発者。著書『WordPress はじめての最小プラグイン』(Kindle)。本ブログの記事は、実際の開発・運用で得た一次情報をもとに執筆しています。会社情報はこちら

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