WordPressの保守、外注すべき?自分でもできる?
保守サービスを検討すると、必ず浮かぶのが「これって自分でもできるのでは?」という疑問です。たしかに、更新ボタンを押すだけなら誰でもできます。一方で、保守には目に見えにくい作業も多く、自分でやろうとして、かえってこじらせてしまうケースも少なくありません。
この記事では、WordPressの保守を自社運用するか外注するかの判断基準を、私たちが実際に対応してきた事例を交えて解説します。

WordPressの保守に必要な作業
そもそも「保守」と呼ばれる作業には、次のようなものが含まれます。
- 本体・プラグイン・テーマの安全な更新
- 定期的なバックアップ(できれば外部保管)
- 24時間の死活監視と障害復旧
- 不正アクセス・改ざんの監視とセキュリティ対策
- 表示速度やSEOの健全性チェック
このうち更新やバックアップは自分でも始められますが、監視・復旧・セキュリティ対応は専門知識と体制が必要です。平常時の作業と、トラブル時の作業は、別物だと考えておくのが安全です。
実際にあった事例:自分で直そうとして、こじらせてしまう
私たちのもとには、自分で対応しようとした結果、かえって状況が悪化してしまったというご相談が、これまで複数件寄せられています。
典型的なのが、Webで調べた情報をもとに自力で手を入れたケースです。あるお客様は、ネットで見つけた手順を参考にfunctions.php(テーマの機能を制御する重要なファイル)の編集に失敗。しかも、編集前のオリジナルファイルのバックアップを取っていなかったため、元に戻すこともできず、サイトが正常に表示されなくなってしまいました。
このときは、私たちの方でエックスサーバーの標準バックアップから1日前の状態に復元し、そのうえで必要な修正を加えることで事なきを得ました。バックアップという「逃げ道」があったからこそ短時間で復旧できましたが、もしそれもなければ、被害はさらに大きくなっていたはずです。
更新前のバックアップやテスト環境での確認といった「保険」を用意せずに本番を直接いじってしまうと、こうした事故が起きたときに取り返しがつかなくなります。詳しくは更新を放置するリスクと安全な運用法もご覧ください。
見落とされがちな「属人化」というリスク
自社運用でもう一つ怖いのが、担当できる人が一人しかいない(属人化)状態です。その人がいなくなった途端、誰もサイトを触れなくなってしまいます。
実際にあったのが、ある大学の研究室サイトのケースです。サイトのメンテナンスをしていた学生が卒業することになり、引き継ぎが十分に行われないまま、しばらく放置されてしまいました。結果として、誰もメンテナンスできない状態に。研究室は年度ごとにメンバーが入れ替わりますが、その更新作業すらままならない、という困った状況でした。
そこで私たちは、引き継ぎのレクチャーを行ったうえで、専門知識がなくてもメンバーを簡単に更新できる機能を提供しました。下のように、所属グループ(大学院生・研究員など)と並び順を選ぶだけでメンバー一覧を更新できる管理画面です。これなら、毎年メンバーが入れ替わっても、誰でも迷わず運用を続けられます。

属人化は、担当者が元気に働いているうちは問題が表面化しません。だからこそ見落とされがちですが、いなくなって初めて気づくリスクなのです。事業や組織に関わるサイトほど、一人に依存しない体制を意識しておきたいところです。
自社運用と外注の判断基準
では、自社運用と外注をどう選べばよいのか。次の3つで判断するとわかりやすいです。
- サイトが止まると売上や信用に影響するか(影響が大きいほど外注向き)
- 保守に割ける担当者の時間と知識があるか
- 担当者が辞めても運用が続くか(属人化のリスク)
「平常時の更新ができるか」だけでなく、トラブルが起きたときに自力で復旧できるかまで含めて考えるのがポイントです。先ほどのfunctions.php事故のように、何かあったときの対応力こそ、保守で本当に問われる部分だからです。

「一部だけ外注」という現実的な選択肢
全部を任せる・全部を自分でやる、の二択ではありません。日常の更新は自社、いざというときの復旧は外注というハイブリッドも、とても現実的です。
私たちの保守契約も、まさにこの考え方に近い形です。ライトプラン・ベーシックプランあたりでは、日常の更新はなるべくお客様にお任せしつつ、万が一のときはすぐに駆けつけるというスタンスをとっています。加えて、月に1回程度の記事投稿を代行することもあります。これはサイトがきちんと稼働し続けていることを示すうえでも効果的です。
「全部は無理だけど、要所だけプロに見てほしい」というニーズには、こうした併用型がよく合います。
あえて「自社運用」をおすすめすることもある
私たちは外注を担う側ですが、状況によっては自社運用へ切り替えることを積極的におすすめすることもあります。
たとえば、果物の収穫・販売をされている会社では、「組織内にWeb・WordPressに強い人材を育てたい」というご要望がありました。そこで、数カ月間だけ「顧問エンジニア契約」を結んでレクチャーを行い、社内に運用ノウハウが根づいたタイミングで、自社運用へ切り替えていただきました。
更新頻度や規模、そして社内に学ぶ意欲のある方がいるかどうか。条件が揃えば、自社運用は十分に現実的な選択です。私たちは「とにかく外注してください」ではなく、お客様にとって無理のない体制をご提案することを大切にしています。
まとめ:トラブル時に困らない体制を選ぶ
WordPressの保守は、平常時なら自社運用も可能ですが、トラブル時の復旧やセキュリティ対応こそ専門性が問われます。サイトが事業に与える影響・割けるリソース・属人化のリスクを基準に、自社運用・外注・併用を選ぶのが失敗しないコツです。
私たちEdel Heartsは、必要な部分だけの保守から丸ごとお任せ、さらには自社運用を見据えた人材育成まで対応するWordPress専門チームです。「どこまで自分でやって、どこから任せるべき?」というご相談でも問題ありません。保守費用と選び方もあわせてご検討ください。
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