WordPress制作の見積もり、会社によって何倍も違うのはなぜ?
WordPressサイトの制作を依頼しようと相見積もりを取ったら、A社は80万円、B社は15万円――そんな大きな価格差に戸惑った経験はありませんか。同じ「WordPressサイトを作る」はずなのに、なぜこれほど違うのか。そして、どちらを選べばいいのか。
結論からお伝えすると、大切なのは金額の大小ではなく「なぜその金額になるのか」を見極めることです。この記事では、WordPress制作会社の選び方を、相見積もりの見方・料金の落とし穴・失敗しない発注のコツとあわせて、実際の事例を交えて解説します。

同じWordPress制作で見積もりが何倍も変わる理由
価格差が生まれる主な理由は、次の3つです。
- 中間マージン:受注した会社が下請け・外注に再依頼すると、その分の管理費・利益が上乗せされます
- 経験・得意分野の差:その会社が要件を「やったことがあるか」で、調査・検証にかかる工数が大きく変わります
- 工数見積もりの精度:完成までの見通しが立つ会社ほど、必要な作業時間から逆算して無駄なく見積もれます
つまり、高い見積もりが必ずしも「ぼったくり」ではなく、安い見積もりが必ずしも「手抜き」でもありません。その金額の内訳に、納得できる理由があるかどうかが判断の分かれ目です。
実例:他社80万円、当社15万円になった案件
実際にあった話です。ある高級品を扱う企業のWordPressサイトで、会員向けのLINE通知や、会員限定の独自機能(希望条件の入力・管理者とのやり取りなど)を備えた、それなりに高度な案件がありました。この案件で、ある制作会社の見積もりは約80万円。一方、私たちがお引き受けした金額は約15万円でした。
なぜこれほど差が出たのか。推測も含みますが、他社は複数の従業員を抱える中小企業で、下請けへの依頼による中間マージンが発生していた可能性があります。加えて、LINE連携のような実装を経験したことがなく、調査・検証に多くの工数を見込む必要があったと考えられます。
対して私たちは、この案件を着手前の段階で大きく3つのカスタマイズ――LINE連携、コメント機能のカスタマイズ、投稿編集画面のカスタマイズ――に整理できていました。いずれもLINEログインやPush通知をはじめ実装経験があったため、完成までの見通しが明確だったのです。だからこそ、開発と動作検証に実際かかる時間から逆算して、無駄のない工数で見積もれました。さらに、私一人で対応できる規模のため、中間マージンも発生しません。
これは偶然ではありません。経験のあるエンジニアは、漠然とした要望を「既知の技術要素の組み合わせ」に分解できるため、何にどれだけ時間がかかるかを正確に読めます。逆に未経験の領域では、調査や試行錯誤の時間が読めず、見積もりに大きな余裕(=高い金額)を乗せざるを得ないのです。
ここで強調したいのは「安さ」ではありません。同じ成果でも、誰が・どんな体制で作るかによって、適正な価格はこれだけ変わるということです。発注者にとって重要なのは、その差の理由を見抜くことです。
相見積もりで「ここを見る」5つのポイント
では、複数の見積もりを比べるとき、具体的にどこを見ればよいのか。次の5点をチェックしてください。
| 見るポイント | 確認の観点 |
|---|---|
| 内訳が明示されているか | 「一式」ではなく、項目ごとの作業と工数が書かれているか |
| 金額の理由を説明できるか | 「なぜこの作業にこの時間がかかるか」を聞いて納得できるか |
| 保守・追加費用の扱い | 納品後の保守や、修正対応が別料金か・含むかが明確か |
| 誰が作るのか | 自社で対応するのか、下請けに出すのか(窓口と実作業者) |
| 実績と要件の相性 | あなたの要件に近い実装経験があるか(得意分野か) |
特に「一式 ◯◯万円」だけの見積もりは要注意です。内訳が見えないと、何にいくらかかっているのか、削れる部分があるのかも判断できません。逆に、内訳と工数を丁寧に示してくれる会社は、それだけで信頼度が高いと言えます。

安さだけ・高さだけで選ばない
価格は重要な判断材料ですが、それだけで選ぶと失敗します。極端に安い見積もりには、保守が別料金で後から高くつく・テンプレートそのままで拡張できない・連絡が取りにくいといった落とし穴が潜むこともあります。
一方で、高ければ安心というわけでもありません。前述のように、経験不足や多重下請けが価格を押し上げているだけのこともあるからです。大切なのは、金額と内容のバランス、そして担当者と話したときの納得感です。要件をきちんと理解し、根拠をもって金額を説明してくれる相手かどうかを見てください。費用の相場感はWordPressカスタマイズの外注費用もあわせて参考にどうぞ。
見落としがちな「サイトの所有権」の確認
もう一つ、発注前に必ず確認したいのがサイトの「所有権」です。サーバー・ドメイン・WordPressの管理者アカウントが、きちんと発注者であるあなたの名義・管理下に置かれるかを確認してください。
ここが曖昧なまま進めると、いざ別の会社に乗り換えたい・自社で運用したいときに、データやアカウントを渡してもらえず動けなくなることがあります。実際、制作会社と連絡が取れなくなって困るケースは少なくありません。詳しくは放置サイトの保守移管・引き継ぎの進め方で解説しています。契約前に「成果物とアカウントは引き渡してもらえますか」と一言確認するだけで、将来のトラブルを大きく減らせます。
失敗しない発注の進め方
良い見積もりを得るには、発注側の準備も大切です。次の3つを意識すると、各社の見積もり精度が上がり、比較もしやすくなります。
- 目的を伝える:「何を実現したいか・なぜ作るか」を共有する(デザインより目的が先)
- 参考サイトを示す:イメージに近いサイトを2〜3つ挙げると認識がそろう
- 必須と希望を分ける:絶対に必要な機能と、できればの機能を切り分けて伝える
条件をそろえて依頼すれば、各社が同じ前提で見積もるため、価格差の理由も見えやすくなります。要件整理の段階から相談に乗ってくれる会社なら、なお安心です。
まとめ:金額の「理由」を見れば、失敗しない
WordPress制作会社選びで失敗しないコツは、金額の大小ではなく「なぜその金額になるのか」を見極めることです。内訳と工数が明示され、根拠を説明でき、所有権をきちんと渡してくれる――そんな相手なら、価格が安くても高くても、納得して任せられます。
私たちEdel Heartsは、独自プラグイン150個以上の開発実績をもとに、要件を丁寧にうかがい、工数の根拠を示して見積もるWordPress専門チームです。「この要件はいくらが適正?」「他社の見積もりが妥当か知りたい」といったご相談でも問題ありません。お気軽にお声がけください。
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